今回紹介するのは最近流行りの「トラックボール」です。
トラックボールといえば「腱鞘炎にならない」だとか、「机の場所を取らない」みたいな意見が散見されますが、筆者はトラックボールの魅力をそんのようなものでは収まらないと考えています。
本記事ではそんなトラックボールの何がいいのか、何が悪いのか、どれを買えばいいのか、詳細に紹介したいと思いますのでぜひ最後までご覧ください!
トラックボールとは?
トラックボールとは指でボールを転がし、そのボールの動きによってマウスカーソルを操作するデバイス全般を指します。

画像のように一般的なマウスの形をしたデバイスに手のひらサイズのボールがついているのが特徴です。
このボールを指によって操作することで普通のマウスを上下左右に動かすようにカーソルを操作することが出来ます。
また、画像のような親指タイプのほかにも人差し指と中指で操作するタイプや、手のひら全体で操作するようなタイプの製品も存在します。
メリット
腕が疲れない
何よりもこれですよね。
筆者自身、トラックボール使用する前は「普通のマウスでも感度上げれば疲れないだろw」とめちゃ馬鹿にしていたのですが、実際触ってみるとすごいです。
よく、「長時間の作業が快適」とは言いますが、1時間くらいの使用でも全然効果を実感できます。
場所を気にせず使える
マウスのように動かさないので省スペースなのはもちろん、使ってる机の材質に影響を受けないっていうのが便利すぎます。
これが活躍するのが主に持ち運びでの利用なんですよね。
カフェや図書館でちょっとカタカタしようかなってときに、マウスと机の相性が悪いと全然反応しないのですが、これがトラックボールだと関係ないんですよ。
さらにこれノーパソと組み合わせると、机なしでも使えます。

こうするんですよ。そして、椅子に座ってノーパソを膝の上におけばあら快適。
電車でも病院の待合室でもマウスを使ってカタカタできちゃう。素晴らしい。
マウスとキーボードの距離を最短にできる
テンキーレスやフルサイズのキーボードでマウスとの距離が遠くなっちゃので大変ですよね。

それ、トラックボールだと関係ないです。

このようにマウスとキーボードを配置することでタイピングとマウス操作をシームレスに移行できるんですよね。これマジでいいです。
これ普通のマウスでもできないことはないのですが、めっちゃDPIをあげる必要があるし、タイピングするとき、手にマウスが当たると毎回カーソルがどっか行っちゃうから微妙だったんですよね。
ただ、キーボード用のパームレストを使用しているという方は邪魔になってしまうの別で対策が必要になってしまいますので注意です。
大きな動きが得意
あまりメリットに挙げられない印象があるのですが、これかなりいいです。
前節でトラックボールは継続的な動きが得意といいましたが、それすなわち、大きな動きが普通のマウスに比べ楽に早くできるということになります。
画面の端から端までカーソルを動かすときとかは特に顕著です。
普通のマウスだとDPIによっては一度机からマウスを離さないと距離が足りないんですよね。トラックボールならばそんな手間は必要ありません。
大きな動きとは言いましたが、慣れると普段のブラウジングやwordやexcelといった細かいカーソル操作を要さない作業全般全てこっちの方が全然楽に早くこなせるようになります。
デメリット
細かい操作がむずい(対処法あり)
大きな動きや中くらいの動きがやりやすい一方で、細かい動きはかなり苦手です。

特にこんな感じのバーを調整するのが本当に苦手です。
トラックボールはボールと本体との接点に人工ルビーを使用するタイプがメジャーなのですが、このタイプだとボールを静止状態から動かすのに抵抗があるんですね。
高校物理で習う通り、物体の摩擦は「動摩擦 < 静止摩擦」の関係にあるので、摩擦を生じる接点をもつトラックボールは静止状態ちょっと動かすのが苦手です。
対処法はいくつかあって、1つ目はベアリングタイプのトラックボールを使用することです。現状まともな製品はエレコムさんの製品である「istシリーズ」しかないのですが、かなり細かい動きができるようになります。
2つ目はDPI変更機能を持つ製品を使うことです。トラックボールの中にはボタンを押すだけで一時的にDPIを変更する機能を持つ製品があったりするので、そちらを使用することで問題なく細かい操作ができるようになります。
良い製品がない
トラックボールは使用者がとにかく少ないので多くのメーカーが参入していないんですよね。
大手はほぼエレコムとロジクールの2択で、みんな大好き中華業者もProtoArcとEwinぐらいしかありません。
普通のマウスであれば、この値段ならこれ一択!のような、いわゆる理論値となる製品がたくさん存在するのですが、トラックボールはそのような製品は存在しません。
どのトラックボールも必ずどっかしら致命的な欠陥を抱えてます。致命的なんですよ。「形が悪いなぁ」とか「ボールの滑りがぁ」程度じゃなくて、「開発者はバカか?」レベルの欠陥です。
あと全体的に製品が古いです。
エレコムやロジクールの人気製品なんてもうかれこれ10年くらい売れ続けてます。
良い製品だから売れてるのではなく、これしか選択肢がないからです。仕方なく買ってます。
値段も全然下がりません。意味が分かりません。

メンテナンスが必要
トラックボールは使用していると、ボールと本体との接点のところにゴミがたまります。

放置しておくとボールの抵抗が増えて使いづらくなるので定期的に掃除する必要があります。
これが結構手間で、手汗の量や部屋の埃の量によって変わりますが、筆者は1日1回は掃除する必要がありました。
重い・でかい
トラックボールは通常のマウスに比べ、でかくて重い機種がほとんどです。
出先で使用したいという方はカバンがかさばってしまう点に注意です。
シューティングゲームは無理
シューティングゲームを快適にプレイするのは無理です。
LOLのようなクォータービューやテラリアのような2D横スクロールは全然快適にプレイできます。むしろトラックボールのほうが快適です。
原神やゼンゼロみたいなシューティング要素の薄いアクションゲームであれば、問題なくプレイできます。
おすすめしたい人
シューティングゲームプレイヤー以外の全員です。
プログラマーもミュージシャンも事務作業の人でも何するにしても最高に使いやすいです。
世間で言われてる不満のほとんどは調べればいくらでも解決できるので、ぜひ気にせず初めてください。
おすすめの製品
Ewin トラックボール
Ewinという中華のPC周辺機器メーカーの製品です。
Amazonにて購入可能です。
この製品のおすすめな点は致命的な欠陥がなく、付加価値の多いオールラウンダーなところです。
マルチデバイス接続に対応、Bluetooth接続にも対応、DPI変更機能も備えています。それでいながらクリックやホイール、ボールの品質もそれなりによく、見た目も変なロゴや配色が一切ない、本当に優秀な製品だと思います。
価格も4000円以下と手の届きやすい価格です。
ただ、専用ソフトウェアが存在しないため、ジェスチャーやボタンの割り当てなどをやりたい場合は非公式のソフトウェアを使用する必要がある点に注意です。
あと、ボタン数が少ないのでたくさん機能を割り当てたいという方も微妙です。
DEFT PRO | ELECOM
大手PC周辺機器メーカーのエレコムさんの製品です。
同じくAmazonで購入可能で、人差し指タイプのトラックボールになります。
この製品の特長はなによりも人差し指による操作で、多くのYoutuberやブロガーの方に絶賛されている製品です。
一方、致命的な欠陥がないものの、電池式なのに充電持ちがしょぼかったり、マルチデバイスに対応していなかったりと機能性に欠ける点が多くみられるので、購入される際は自身のほしい機能が搭載されているか必ず検討することをお勧めします。
使いづらさを改善する方法
慣性を利用する
ボールを動かすとき、ボールの慣性を利用してください。
具体的にはボールを大きく動かしたい方向にはじくように動かすといいです。
そのようにしてカーソルを合わせたい位置の周辺までカーソルが移動したらボールに指をしっかりつけて細かい操作をするという風にやってください。
これでかなりやりやすくなります。
直線的に動かさない
トラックボールは大きい動きは得意で、細かい動きは苦手という特性を利用して、細かい動きをするときは無駄な動きを付け加えるようにするのです。


青色から赤色にカーソルを移すことを考えます。
左側のように直線的に動かそうと意識すると、どうしても移動距離が短くなって、トラックボールの苦手な細かな操作が要求されます。
右側のようにちょっと回り込むように操作すると移動距離が増えるので比較的調整がしやすくなります。
あとがき
ここまで、トラックボールについて紹介させていただきました!
トラックボールは慣れると本当に手放せない存在になるのでぜひ慣れるまで使ってみてください!
内容の改善に努めていますので何か間違った点やより良い方法があるといった意見があればコメント欄に書いてくださると幸いです。
記事を最後までご覧いただきありがとうございました!
コメント
いい記事ですね。